アイブライト
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アイブライトで輝くようなきれいな目に
アイブライトはその名の通り、目が輝くように綺麗になることからその名が付いたと言われています。古くからあらゆる目のトラブルに効果があるとされ、ロシアの民間療法では、疲れ目の治療薬として昔から使用されてきました。また、中世より目の洗浄に使われ、フランスでも目に良いハーブとして珍重されています。このハーブの持つひきしめ作用が、パソコンなどによる疲れ目やドライアイをリフレッシュさせてくれると言われています。
ビタミン豊富なハーブ
アイブライトの和名は「コゴメグサ」といい、小さい白い花が米粒を散らばしたように見えることに由来しています。葉は楕円で周囲に歯状突起があり、背丈は4~10cmくらいまで成長します。ビタミンA・C・D・E・カルシウム・ヨウ素などを多く含み、かすかに苦味のある葉をサラダに利用していた時代もあったようです。ハーブティーとして飲むときは、ジンジャーをほんの少し加えると体内に吸収しやすくなります。
アカシアセネガル
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人間の生活と深く関わっているアカシアセネガル
アカシアセネガルはマメ科でトゲのある植物です。アカシアセネガルの樹脂「アラビアゴム」は、切手の接着面の糊に使われたり、低粘性で水によく溶ける性質を活かして化粧品や食品の乳化剤、増粘剤としても使用されます。アイスクリームや菓子類などがその例です。また、薬の錠剤のコーティング剤としてや、絵具などにも用いられます。その他にも、段ボールや建築材料など、耐水溶性接着剤の原料として広く普及しています。また、アカシアセネガルの花はとても芳しい香りで、エッセンシャルオイルからは香水や石けんも作られます。
奨励されているアカシアセネガルの植林
アカシアセネガルはさまざまな工業製品に用いられ、とても有益な植物です。アカシアセネガルの主な消費国は米国と日本で、それらのアカシアセネガルの多くがスーダンから輸入されます。現地では、アカシアセネガルの植林が貴重な現金収入へとつながるため、とても推奨されています。また、アカシアセネガルは根粒菌をもっているので、土を肥やしてくれます。結果、現地の人々は収入を得ることができ、また、生態的にも緑が増えるという訳です。
アボガド
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長い歴史を持つアボカド
アボカドの語源は、アステカ人のナワトル語「ahuacuatl」です。「ahuacuatl」は、アボカドと睾丸(testicle,testiculo)の両方の意味を持ち、アボカドの形が睾丸に似ていることに由来しています。
アボカドは紀元前の象形文字にも描かれていました。1519年、スペイン人によって今の「アボカド」と呼ばれるようになりました。18世紀にはイギリスの船乗り達によって、バター代わりに使われたことから 「midshipman's butter」(船乗りのバター)とも呼ばれたそうです。
森のバター
脂肪分が豊富であり、俗に「森のバター」とも呼ばれるアボカドは、ギネスブックでも最も栄養価が高い果物と称されたようです。
アボカドの果実から得られるオイルはオレイン酸・リノール酸の不飽和脂肪酸を主とし、生食の果物では最もエネルギーが高く、187kcalあります。ビタミンEも多く含まれ、アボカド1個半程度で成人男子の1日のビタミンEの適正摂取量である10mgを摂取することができます。
アーモンド
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扁桃とも呼ばれるアーモンド
アーモンドはその平たい形から「扁桃」とも呼ばれるバラ科の植物です。扁桃腺は、このアーモンドに形がよく似ていることから名付けられたものです。桃や梅は果肉を食べますが、アーモンドは「仁」の部分を食べます。食品の中でもビタミンE・食物繊維を最も多く含む食品の1つです。
古代ギリシアの伝説の中に、恋人の死を悲しんで泣いたセラスの王女の涙が地に落ちて、そこから生えた木がアーモンドだったと言われています。
様々な用途で使われるアーモンド
アーモンドはスイートとビターの2種に分類され、スイートアーモンドは主に食用や化粧品に、ビターアーモンドは青酸が含まれているので、化学的処理をしてからエッセンスやオイル(苦扁桃油)の原料として使われます。ビターアーモンドは杏仁と類似した香りがするので、杏仁豆腐の香り付けに使われたり、リキュールに用いられたりします。
アーモンドの種子から得られるスイートアーモンドオイルは皮膚への浸透率が高く、ビタミン・ミネラルを豊富に含みます。ソフトでなめらかな肌触りで、香りにくせが無いことから、アロマテラピーなどのベースオイルやクリームなどの化粧品に幅広く利用されています。
アロエベラ
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クレオパトラも愛用したとされるアロエの歴史
アロ工が歴史の中に初めて記録として残されているのは、エジプトのピラミッドで発見されたパピルスです。紀元前1550年頃に書かれたとされるパピルスには、エジプト人たちがアロエを「不滅の植物」と名づけ、珍重していたことが記されています。
またクレオパトラは、アロエからつくった化粧水をことのほか愛用していたそうです。
中世ヨーロッパでは、神父や修道僧たちがキリスト教の布教に歩く際アロ工を必ず携行したとされ、アロエはキリスト教の浸透とともに、ヨーロッパの人々の間に急速に広まっていきました。
アロエのパワー
アロエベラの新鮮な葉から抽出したエキスは水分を補給する性質を持ちます。「医者いらず」とも言われ、果肉をそのまま皮膚にあてたり、しぼり汁をジュースにして飲むことができたりと、昔から万能薬とされてきました。
アロエは強い効き目を持ちますので服用には注意が必要です。
アンズ
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漢方としても利用されるアンズの歴史
アンズの原産地の中国では、2,000年も前から種の中の「杏仁(きょうにん)」を収穫するために栽培され、主に漢方薬として利用されていました。日本には平安時代の書物に「唐桃(カラモモ)」という和名で登場していることから、その頃に渡ってきたと考えられています。当時は中国と同じように杏仁を収穫するための栽培でした。現在の日本では、長野県や青森県などで主に栽培されています。
また、アンズは英名で「アプリコット」と言われ、アンズの果実はヨーロッパやアメリカではジャムやアプリコットパイに加工され食されています。
アンズの仁の利用法
アンズは、アーモンドやウメ、スモモの近縁種です。アンズの種子の中にある仁を取り出し、苦みの強い苦杏仁(くきょうにん)は薬用に、甘みのある甜杏仁(てんきょうにん)は杏仁豆腐などのお菓子の材料として用いられます。アンズ核油とはアンズの種子「杏仁(きょうにん)」を圧搾して得られる不乾性油です。
また、聖書に出てくる禁断の木の実(知識の木tappuah)は一般にリンゴと受け取られていますが、金のtappuahという表記もあり、当時黄色のリンゴがなかったことからも、黄色く熟すアンズだとする説が有力です。
イチョウ
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イチョウの生命力
イチョウが地球上に誕生したのは2億5,000万年前(大気中にオゾン層がなく、地上に紫外線が直接降りそそがれた時代)で、ジュラ紀には恐竜とともに最高に繁栄しました。しかし6,000万年前の大規模な地殻変動と氷河期で、ほとんどの生物が死滅してしまいましたが、一種類のイチョウだけが生き残りました。イチョウは大変古く、生命力の非常に強い、極めてまれな植物なのです。
1,000年たっても実をつけるというこの木の実を、中国では子孫繁栄を願って結婚式の日に新郎・新婦に食べさせると言います。
イチョウの由来は鴨の足
イチョウの種子は銀杏(ぎんなん、ぎんきょう)と言い、殻を割って調理されます。また、イチョウの名前の由来は、葉が鴨の足に似ている事から、中国語の「鴨脚」(YaJiao ヤーチャウ)が訛った、とされる説があります。
銀杏は薬草としての効力もあり、昔から薬の原料としても使用されてきました。イチョウの葉と実は、一部ドイツで医薬品と認められています。ヨーロッパには1693年、長崎からケンペルにより持ち込まれ、18世紀にドイツをはじめヨーロッパ各地に植えられるようになりました。
イナゴマメ
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食糧としてのイナゴマメ
イナゴマメの甘い果肉はそのまま、または乾燥させて食用にできます。特に多糖類からなるローカストビーンガムを多量に含むため、これを抽出し増粘安定剤として食品添加物や化粧品原料などに利用されます。種子や殻は主に動物の飼料とされます。
イナゴマメは地中海東部で古代から食用にされ、古代エジプトでは甘味料として用いられていました。サトウキビが利用される以前は砂糖の原料として最も重要でした。
イナゴマメで表す単位
宝石の重さをあらわす単位「Carat」は、このイナゴマメが語源です。イナゴマメはアラビア語でキラット。イナゴマメを乾燥させると、正確に200mgであることから金細工職人等の量り用分銅として用いられてきました。そこから1カラット=200mgと世界で共通の単位が生まれたのです。
アフリカにはイナゴマメやソラマメから作られた味噌のような発酵ペーストがあるそうです。樹液は下痢の時に使ったり、皮膚を柔らかくするためにパックに使用したりします。
エルダー
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エルダーの名で知られるセイヨウニワトコ
セイヨウニワトコはヨーロッパでは「エルダー」の名で古くから民間薬として使われています。エルダーという名は、アングロ・サクソン語で炎を意味するエルド(oeld)に由来します。これは昔、火をおこす為に枝が使われていたからです。
ヨーロッパでは魔除けの効果があると信じられていたため、この枝で十字架を作り墓の上に植えたり、デンマークでは許しを得る呪文を唱えなくては、木や枝を切ってはいけないとされていました。色々な伝説や迷信があり、ヨーロッパの人々にとっては、とても親しみのある木なのです。
万能の薬箱と呼ばれる理由
セイヨウニワトコはヨーロッパでは万病の薬としてローマ時代から名高く、日本でも風邪のひき始めや、花粉症などのアレルギー症状緩和として知られています。果実は煮てジャムやソースに、花は料理の香り付けやハーブティーに使われます。葉は、打ち身や捻挫などに外用されます。葉や生の種子には毒があるので口にはできません。 セイヨウニワトコエキスは葉・花・果実等から抽出したエキスで、フラボノイド・リノレン酸・リノール酸・パルチミン酸・ミネラル類を含んでいます。
オリーブ
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様々な種類
オリーブの生産国の98%以上は地中海に面し、そのうち、2/3がヨーロッパ州に集中しています。日本へは文久年間(1861~64)に渡来し、現在は香川県や岡山県などで栽培されています。 オリーブには多くの品種があり、品種によって味や油の含量が違います。果実は加工用と採油用に大別し、加工製品にはギリシア風オリーブ・干しオリーブなどがあります。熟果の果肉からオリーブ油、核果からはオリーブ核油がとれ、サラダ油・薬用・潤滑油・せっけんなどに用います。
平和のシンボル
オリーブの歴史は大変古く4,000年以上も前から栽培され、ギリシアでは神聖なる木として扱われ「生命の木」であると考えられていました。古代エジプト王朝のミイラの棺からはその枝や葉が出土しています。
食用のほかに、いけにえを捧げる儀式の灯油や清めの油などに使われたようです。旧約聖書の「ノアの箱舟」では、放ったハトがオリーブの枝をくわえて戻ったことから、ノアは神の怒りである洪水が引いてふたたび大地が姿を現したことを知ります。以来オリーブをくわえたハトは平和の象徴とされ、国際連合の旗のデザインにはオリーブの枝があしらわれています。
オレンジ
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オレンジの流入ルート
オレンジは柑橘類のうち西洋で広く食料にされる種類です。しかし原産地はインド周辺の熱帯アジア。日本人がよく知るミカンと共に中国南部で栽培されていましたが、ポルトガル人の手によって15世紀中頃に西洋に伝わりました。中国では甜橙と呼ばれていましたが、西洋導入後はスペインが主要なオレンジ生産国となりました。バレンシアオレンジに、スペインの地方名がついているのはこうした歴史によります。
オレンジの言い伝え
オレンジ類が元来インドに産したことから、聖書に伝えられるエデンの園やパラダイスの「知恵の木」の実は、太陽の色をもったオレンジの仲間ではないかと考えられます。またこれらの酸っぱい実は妊娠した女性が生理的に求め、また悪阻の良薬であった事情もエヴァが口にしたという伝承を納得させます。
ヨーロッパでは古くから花嫁を幸福に導く花として、ヘッドコサージュにオレンジの花を挿す習慣があります。オレンジの果実の丸みと黄金色は「完全」と「無限」の象徴。たわわに実る果実は、子宝を祈るお守りとされています。