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ハマメリス
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アメリカ先住民お墨付きのハーブ
アメリカの先住民達にとって、ハマメリスは伝統的に親しまれてきた植物の一つです。ハマメリスの薬用効果がハシバミに似ていることから、アメリカ先住民に「魔女のハシバミ」と呼ばれていました。これは、ハマメリスの効果は魔女が与えたと信じ、ハマメリスの木には不思議な力が宿ると考えられていたからです。彼らはハマメリスのエキスを目のケアや肌のケアに使っていました。アメリカ先住民が昔から使用していたハマメリスは、美容にはお墨付きのハーブです。
化粧品には欠かせないハマメリス
ハマメリスは日本では「アメリカマンサク」とも呼ばれます。マンサクと言う名は、春に他の花より先に咲くので「まず咲く花」から変化していきマンサクになったと言われています。また、花を大量につけるので「豊年満作」の願いをこめて命名されたとも言われています。
この縁起の良い名前のハマメリスは、昔から知られている美容成分によって、化粧品には欠かせないものとなっています。ハマメリスの葉・樹皮から抽出したハマメリスエキスはタンニンやサポニンを多く含み、幅広い効果効能が期待できる優秀なハーブなのです。
ピーナッツ
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栄養価満点!ピーナッツの栄養分
ピーナッツ(落花生)にはたくさんの栄養があり、食物繊維やオレイン酸、リノール酸、コレステロールを減らす働きをしてくれるポリフェノールなどに富んでいます。他にも、子供達の発育には欠かせないミネラルやビタミン類までもが豊富に含まれ、骨を丈夫にしてくれます。このように、ピーナッツは小さな豆に栄養がぎっしり詰まった栄養の宝庫なのです。
ピーナッツの種子を圧搾してとったピーナッツオイルは、食用の他に石けんや美容クリーム、マッサージオイルとしても使用されます。
お酒とピーナッツの不思議な関係
お酒のおつまみとしてよく登場するピーナッツには、ビタミンB群の一種であるナイアシンが豊富に含まれています。このナイアシンは、肝臓内でのアルコールの代謝を助けてくれます。おつまみのピーナッツは味もおいしく、理にかなったお酒のお供なのです。ただし、ピーナッツは一粒で5kcalと高カロリーなため、食べ過ぎには注意しなくてはいけません。
ヒマワリ
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太陽の花「ひまわり」
和名の漢字は、ヒマワリが太陽の方向を向いて咲く様子から「向日葵」と名付けられたそうです。また、ヒマワリの花が太陽の動きと同じく東から西へ回ることから、ヒグルマ(日車)やニチリンソウ(日輪草)とも呼ばれます。
英名の「サンフラワー」は、太陽の姿に似ていることから名付けられ、太陽の花という意味です。学名の「Helianthus annuus」もギリシア語のhelios(太陽)とanthos(花)が語源であり、ヒマワリはまさに太陽の下で明るく元気に咲く「太陽の花」なのです。
ヒマワリの大切な種
北米大陸から伝わったとされるヒマワリは、紀元前から先住民によって食用として食べられていました。というのも、ヒマワリの種子にはタンパク質やカルシウムが多く含まれているからです。鳥や小動物なども栄養のあるヒマワリの種子を好んで食べます。また、油分もたくさん含まれているため、ロシアや南米を初めとし、様々な国々で産業としてヒマワリを栽培しています。ヒマワリの種子から採ったオイルは、マーガリンなどの原料や絵具の材料にも使われるほか、化粧品などにも配合されています。
フェンネル
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様々な言い伝えを持つポピュラーな薬草
ウイキョウはフェンネルという名でもよく知られ、古代エジプトの墓から発見された医学書パピルスにも記されていたという、最も古くから栽培されてきたハーブの一つです。ヨーロッパでは薬草としてとても有名で、古くから「フェンネルを見て摘まないものは馬鹿だ」と言われるほど効能が多いハーブなのです。古代ギリシアやローマではダイエットの特効薬として女性たちに愛用されていました。
また清教徒時代のアメリカでは、教会でお祈りする間にお腹が痛くならないように、フェンネルの種子を噛む習慣があったそうです。そのため、別名「礼拝の種」とも呼ばれていました。
「魚のハーブ」と言われるほど相性抜群
ウイキョウの果実から抽出したエキスは、必須脂肪酸やフラボノイド、ビタミン、ミネラルなどを含み、化粧品の他、西洋では魚料理やピクルスの風味付けに用いられています。また、中国では「茴香」という名で生薬としても親しまれています。魚の臭みを抜き快適な香り付けるため、「魚のハーブ」とも呼ばれるほど相性が良いことで有名です。
ブドウ
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ブドウの栄養素
ブドウ属は数十種あり、日本では中国から輸入されたヨーロッパブドウ系が、鎌倉時代初期に甲斐国勝沼(現在の山梨県甲州市)で栽培が始められました。
紫色をした皮はポリフェノールが豊富で、赤ワインやグレープジュースにも多く含まれます。乾燥させたブドウの種子を圧搾して精製したブドウ種子油には抗酸化作用のオレイン酸とビタミンEが豊富に含まれ、その含有量はオリーブオイルの倍以上にもなります。
ブドウ園の発祥伝播
ブドウ栽培の歴史は古く、紀元前3,000年頃カフカース地方から地中海東部沿岸地方にわたる地域で、セム族あるいはアーリア人によって始められとされています。最初の栽培種はヨーロッパブドウで、ワイン醸造も同時に始められました。その後、セム族は古代エジプト方面へ、アーリア人はインド方面へ、それぞれブドウ栽培とワイン醸造を伝えたそうです。
旧約聖書には、ノアがアララト山に葡萄園を作ったと記されています。
フユボダイジュ
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神聖なフユボダイジュ
フユボダイジュはボダイジュの仲間で、とても寿命が長いのが特徴です。ゲルマンの古代文明では、神聖な木として大切にされていました。また、学名の「cordata」が心臓の形を意味するように、フユボダイジュの葉っぱはハート形でとても可愛らしいため、恋愛の木としても知られています。
ヨーロッパではフユボダイジュの花から作るハーブティーを「グッドナイトティー」と呼び、寝る前に飲むと悪夢を追い払って安眠できると言われています。
甘い香りのフユボダイジュ
フユボダイジュの花はとても甘い上品な香りが特徴的で、気候の穏やかな土地に育ちます。
フユボダイジュの花・葉から抽出したエキスには、タンニンやフラボノイドなどが含まれており、エッセンシャルオイルやスキンケア化粧品に多く使用されています。またヨーロッパでは入浴剤としても使われています。
ベニバナ
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ベニバナは天然の着色料
ベニバナは上質な色素が採れることで有名なハーブです。古代エジプトのミイラを包んだ布はベニバナ染めという説もあり、栽培の歴史は古いと考えられています。日本にはシルクロードを経て4~5世紀ごろに渡来し、現在でも一部でベニバナ染めなどのために生産されています。
サフラワー油の人気の秘密
サフラワー油はベニバナの種子から得られた液状オイルで、リノール酸やオレイン酸を多く含みます。中国では、「血を動かす薬草」として使用されています。
主に食用油として用いられますが、柔軟効果があるので、乳液やクリームなどの化粧品にも配合されます。さっぱりとしているので、化粧品の使用感を調整することにも使われます。ベニバナは色素原料として古くから栽培されてきましたが、食用油の原料となったのは近代に入ってからです。日本では1958年にサラダ油として販売が始まりました。
ペパーミント
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ペパーミントの名で親しまれるセイヨウハッカ
セイヨウハッカはウォーターミントとスペアミントの交配種で、古くからペパーミントの名で人々に愛されてきたハーブです。
ギリシア神話ではペルセポネの怒りを買った妖精メンタが、地面に踏みつけられ一本のハーブとなって蘇ったと伝えられ、このハーブのもつ生命力の強さを物語っています。
古くから薬用や香料として使われてきたペパーミントは、ヨーロッパでは入浴剤や料理、飲料の風味付けとして、また宴会のもてなしとして、食卓にミントの香りを染み込ませていたと言われています。
すーっとした清涼感のセイヨウハッカ
ペパーミントは砂糖とよく調和するので、ガムや飴、クッキーなどの甘いお菓子やリキュールのほか、うがい薬、ミントティーなどによく使われます。また、野菜や肉料理にも相性が良く、イギリスではラムにはミントソースまたはミントゼリーが欠かせないものになっています。爽やかな香りとすっきりとした清涼感のミントティーは、古くから親しまれているハーブティーです。
セイヨウハッカの葉から抽出したエキスは、メントールやメントンなどの精油とタンニン、苦味質が含まれ、トニックやシャンプーなどのヘアケアや、スキンケアの商品などに使われます。
ホップ
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ビールの豆知識
ホップという名前は、ベルギーの町「ポペリンゲ」(Poperinge)で植樹されたことが由来していると言われています。ビールの歴史は、紀元前8,000?4,000年までさかのぼると言われていますが、今日のようにホップを使用しだしたのは、11世紀後半のヨーロッパとされています。ホップを使用することで、大麦または小麦だけを使用していた以前のビールより味や品質が向上することから、その方法が広まったようです。ドイツでは1516年に、ビールを製造する上でホップ・大麦・水・酵母以外の原料は使用してはならないという「ビール純粋令」が出され、ビールの品質維持が保たれています。
安らぎを与えるホップ
ビールの香りづけや苦みに使用されるとして知られているホップですが、古代から薬草として用いられており、ビール以外にハーブとしても活躍しています。ホップにはミネラルやビタミン類だけでなく、女性ホルモンに似た成分が含まれているため、ホルモンに働く作用や鎮静作用があると言われています。そのため、ホップティーは月経に伴うさまざまな症状をやわらげる効果があると言われています。
ホップに含まれる成分「ルプリン」には催眠作用があり、ヨーロッパでは、乾燥させたホップの花を枕に入れて使用するそうです。ホップエキスはニキビ肌や脂質肌用化粧品にもよく配合されています。
ホホバ
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「聖なる秘薬」と呼ばれた万能薬
ホホバの種子には50~60%のオイルが含まれ、昔からネイティブアメリカンに「砂漠の黄金」「聖なる秘薬」「渇き知らずの草」などと呼ばれ珍重されてきました。太陽による乾燥を防ぐために肌や髪に付けたり、料理にも利用していたようで、ホホバオイルはネイティブアメリカンにとってまさに万能薬だったのです。
俗に「ネイティブアメリカンには薄毛がいない」と言われているのは、ホホバオイルでヘアケアをしているからだという説もあります。
保湿力抜群のホホバの秘密
ホホバの種子から得られるホホバオイルは、天然ビタミンA・D・Eやアミノ酸を豊富に含み、人の皮脂に似た脂肪酸組成を持っていることから注目されています。また、ホホバは植物性油脂のなかでは独特で、コレステロールの原因となる脂肪分を含まないオイルを作りだします。
学名にchinensis(中国の)とついていますが、アメリカ合衆国南西部からメキシコ北部が原産で、樹齢200年にもおよぶ珍しい植物です。成長の速度が遅く、樹齢10年ほどになってからようやく種子ができるため、収穫に最低10年を要する貴重な種子なのです。かつては、ツゲ科やトウダイグサ科に分類されていましたが、1990年代にこの一種だけが属するシモンジア科が作られました。