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サジー
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190種類以上もの栄養素を含む果樹
サジーの学名は「Hippophae rhamnoides L」で、「光り輝く馬」を意味します。これは、サジーの実を食べた馬が、たくましく艶やかな光り輝く毛並みになったことに由来します。また、サジーの果実は天然ビタミン・アミノ酸・天然ミネラルの宝庫で、190種類以上もの成分が含まれ、「奇跡の果物」とも呼ばれているそうです。特にビタミン類ではビタミンCが大変豊富で、その含有量は果実中トップクラスなのです。黄金色の果実の味は少しすっぱく、味の好みは分かれるようですが、味よりも健康食品としての注目が集まっています。
どんな環境でも生き抜く秘密とは
サジーは中国原産で、日照りや干ばつ、乾燥、不毛地帯などの厳しい自然環境で生息する生命力の非常に強い強靭な果樹です。サジーの木は通常2~10mくらいに成長し、大きいものになると高さ30m、幹の太さは大人3人でも手をつなげないほど巨木に成長することもあります。
ビタミンやタンパク質の他、疲労に良いとされているアスパラギン酸も多く含有されています。また、根には放線菌と呼ばれる細菌(フランキア)が共生していて、空気中の窒素を取り込みます(窒素固定)。 この能力は、大豆のおよそ2倍とも言われ、不毛の大地で生きるための武器となっているのです。
サトウダイコン
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身体にやさしいテンサイ糖
砂糖大根から作られるテンサイ糖は、世界の砂糖生産量の約40%を占めており、残りの約60%がサトウキビからの砂糖です。サトウキビを原料とするキビ砂糖と比べ、オリゴ糖が多く含まれ腸内のビフィズス菌を活発にし増やしてくれます。キビ砂糖と違い多糖類なため、消化に時間がかかり血糖値の変動が緩やかな上、身体がすぐに糖分を欲しません。
また、寒い土地で育つサトウダイコンには、身体を温めてくれる作用があるとも言われています。砂糖大根からとれるテンサイ糖は、お腹にとてもやさしく、糖分を控えたいけれど甘い物が食べたいときなどの強い味方です。
天然保湿成分ベタイン
ベタインは砂糖大根から分離精製されてできる、肌のうるおいを保つ天然アミノ酸系保湿成分です。人間の体内でも自然に作られているNMF(天然保湿因子)の一つです。陽イオンと陰イオンとを合わせもつ天然の両性界面活性剤でもあり、低刺激性シャンプーなどによく使用されます。
シア
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貴重なシアの木
シアの木は西アフリカの乾燥地帯に生息している木で、現地に住む女性だけがその木に触れ、実を収穫し、売ることを許されています。シアの木は約300年以上生き延びますが、樹齢20年でようやく花をつけ、さらに20年経って初めて実が熟します。シアの実の中にある種子から得られるシアバターには1,000年以上の歴史があり、昔からサバンナに暮らす人々を乾燥から守ってきました。
シアバターは万能薬
シアの実の果肉部分は食用となり、種子の中のシアカーネル(仁)からシアバターが作られます。クルードバターと呼ばれる未精製のシアバターは、アフリカでは古くから食用油脂として流通しています。また、燃料や薬品としても使われており、傷や火傷の治療、筋肉痛、ヘアケアなどに万能薬として使われています。シアバターは昔からデリケートな赤ちゃんの肌や、乾燥に悩む女性の肌を守ってきました。
シアバターの主成分はステアリン酸とオレイン酸で、現在ではスキンケアやボディケア、ヘアケアなどの化粧品に幅広く使われています。
ジュニパー
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古代からあった様々な活用法
セイヨウネズは全ての樹木の中で最も広い分布域を持つものの一つです。
古代エジプトでは薬として処方されており、医学書であるパピルスにも記されていると言われます。ヨーロッパでは、様々な病気に効く万能薬として重宝されていたようです。また、アメリカの先住民は、風邪の治療に実を使い、葉はお香として焚いていました。セイヨウネズは昔から様々な利用法があったのです。
ジンの香りはセイヨウネズから
セイヨウネズはジュニパーという名でも広く知られています。熟した実はジュニパーベリーと呼ばれ、お酒のジンの香りづけにも使われています。ジンという言葉はフランス語でネズの類を表わす言葉「ジュニエーヴル」(Genievre)に由来します。料理や染料にも使われており、フィンランドの伝統的なビールであるサハティを作るためにも必須です。
実から蒸留されたエッセンシャルオイルはアロマテラピーで使われ、疲労やむくみの改善などに効果があることが知られています。セイヨウネズエキスには、フラボノイド・タンニン・ビタミン類などが含まれており、スキンケアやヘアケアの商品に広く使われています。
スギナ
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スギナは原始植物である
スギナは地球の歴史で、最初の陸上植物の子孫です。約4億年前に陸上生物は発生したと考えられており、石器時代に恐竜が歩き回っていた頃から大地にはえているハーブなのです。
古代ローマや古代ギリシアでは、メディカルハーブとして使われていたそうです。中国では漢方薬として用いられ、ヨーロッパでは古くからスギナが熱を下げたり、病気を予防することが知られていました。日本でも江戸時代にオランダやポルトガルとの交易でスギナの薬効が伝えられ、民間療法に用いられました。
生薬でもあるスギナ=問荊(もんけい)
スギナはミネラルの宝庫で、ほうれん草と比較するとリン、カリウムは5倍、カルシウムは155倍、マグネシウムは3倍など栄養が豊富です。また、スギナの全草を採取し水洗いして天日で乾燥したものを、生薬の問荊(もんけい)と言います。スギナの全草から抽出したエキスは、フラボノイド・ビタミンC・サポニンなどミネラルを豊富に含んでいるので、髪・肌・爪を強める働きがあります。
スギナの胞子であるツクシ(土筆)は春の味覚として、ゴマやからしで和えたり、煮物やおひたし、佃煮などにしますが、中国では煮汁を飲みます。
セイヨウキヅタ
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永遠の象徴とされるセイヨウキヅタ
セイヨウキヅタは耐寒性があり、日本の暖地では冬の屋外でも生息することができます。別名をアイビー(Ivy)と言い、ラテン名のヘデラ (Hedera) と呼ぶこともあります。
ヨーロッパでは、セイヨウキヅタの炎症を癒す効果が知られており、古くから民間療法に利用されていました。また、信頼と永遠の象徴とされ、結婚式のブーケなどに利用されます。
ギリシア神話にも登場し常緑であることから、永遠の生命の象徴として古来より尊ばれてきました。
誰もが目にしているセイヨウキヅタ
セイヨウキヅタは丈夫なことからヨーロッパでは品種改良が進み、室内や外壁を装飾する植物としても有名です。観賞用の植物として栽培され、鉢植えにしてヘゴ材にからませることも多くあります。
セイヨウキヅタエキスはセイヨウキヅタの葉や茎から抽出されるエキスで、サポニン・フラボノイド・有機酸などの成分を含み、現在では化粧品や薬品などに多く利用されています。
セイヨウトネリコ
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強さの象徴、セイヨウトネリコ
ヨーロッパでよく目にするセイヨウトネリコは、高さ30mにおよぶものもあり、公園や川沿いの森林等に多く見られます。北米の神話では、セイヨウトネリコは最高神オーディンに捧げられたと言われ、また人類最初の男性がセイヨウトネリコから作られたという伝説もあります。木材としては古く、槍の柄に使われていたため戦いを意味し、ギリシア神話やローマ神話では戦争の神アレスの木と言われています。また、北欧では家のまわりに植えることで家主を守るとも言われていました。
とても重宝したセイヨウトネリコ
セイヨウトネリコの木はとても粘りのある性質を持っているため、テニスのラケットや機械類のハンドルのような曲げ物に利用されました。また、生木でも良く燃える性質のため、古代から燃料として利用されるとても重要な樹木であったと言われています。
現在では、床材や家具材、内装材や工具等に使用されている他、庭園や公園樹としても使用されています。
セージ
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セージは不老不死の象徴
ヨーロッパでは古代ローマ時代から不死の力を持つと信じられ、ローマ帝国では儀式で捧げられる聖なる植物でした。アラビアには「庭にセージを植えている者は不老不死である」ということわざもあり、ギリシアやイタリアでもセージは長生きのための薬草として信じられていました。和名の「サルビア」は、ラテン語のSalvere(治療する)やSalvus(健康)に由来するとも言われています。
薬用サルビアとも呼ばれ、古くから切り傷などの消毒薬やうがい薬としても使われ、セージは長い歴史を超えて人々から万能薬として親しまれてきたのです。
万能薬のセージは料理やアロマとしても万能!
セージは香りを強く放つ常緑樹で、夏には藤色がかった青い花を咲かせます。
セージ葉エキスはセージの全草から抽出したエキスで、フラボノイドやタンニン、サポニンが多く含まれます。殺菌性を持ち、臭みを消すために鶏肉・豚肉・羊や、サバなどの青身魚の料理にもよく使われます。また、香りのアクセントとしてドレッシングやハーブティーとしても親しまれています。その他にも、ポプリとして利用すればリラックスしたい時に最適です。